相武電鉄資料館

相模原(旧市域)の寺院・小堂

麻溝地域

名称 所在地 備考
無量光寺 南区当麻578  
観心寺 南区当麻774  
梅松寺(跡) 南区当麻1付近  
明行寺(跡) 南区当麻50付近  
天応院 南区下溝780-1  
清水寺 南区下溝1457  
大光院(跡) 南区下溝1480付近  

無量光寺

写真:無量光寺山門
創建 嘉元元年(1303年)
山号 当麻山
寺号 無量光寺
宗派 時宗
開祖 真教




 鎌倉時代、時宗の改組であった一遍上人が亀形峰(ききょうほう)といわれたこの地に「金光院」という庵を結んだことが始まりといわれます。
 その後、弟子であった真教が金光院を無量光寺としています。

 明治26年(1893年)に本堂を含む境内の建物の大半が焼失し、現在の本堂は仮のものとなっています。



観心寺


創建 康安元年(1361年)
寺号 観心寺
宗派 時宗
開山 珠阿彌観心
本寺 当麻山無量光寺【当麻】




 珠阿彌観心は、元々、信州松本(長野県松本市)の浪士で遠藤左近と名乗っていたが、ある日、相模川で投網をしていた際に、本尊である運慶作の正観世音菩薩を得たことにより出家を決意し、本寺である無量光寺の八代住職の良光に師事しこの寺を開きました。

【武相卯歳観音霊場第31番】
御詠歌
みぞしょうに あたりてうたの みよぞかし
 くものたいまの かんぜおんどう


梅松寺(跡)


山号 天満山
院号 明達院
寺号 梅松寺
宗派 本山修験
開山 妙音
本山 玉瀧坊【小田原市】



明行寺(跡)


山号 天満山
院号 明王院
寺号 明行寺
宗派 本山修験
開祖 玄春
本山 玉瀧坊【小田原市】




 明達院十三世の際に分かれ、両院並立となりました。



天応院

写真:天応院本堂
創建 明応4年
山号 龍淵山
寺号 天応院
本尊 虚空蔵菩薩
宗派 曹洞宗
開山 季雲永嶽大和尚
本山 高尾石雲院【牧之原市】




写真:お化け墓  戦国期、北条氏照の娘、貞心尼や徳川幕府の老中であった青山 忠成・忠俊の帰依などにより数度の中興を成し、明治期には役所や学校、警察署が置かれたことがありました。

 境内には昔、武士が幽霊と思い切り付け、その時の刀傷が残る墓石があります。



清水寺


山号 補陀山
寺号 清水寺
本尊 十一面観世音菩薩
宗派 曹洞宗
開山 天山
本山 龍淵山天応院【下溝】




 この寺院の北側を通る坂道は“てら坂”といいます。

【武相卯歳観音霊場第32番】
御詠歌
しもみぞの ながれやすみて せいすいじ むくしょじょに へるかんぜおん


大光院(跡)

写真:下溝八幡宮境内明王殿
創建 享保9年11月
寺号 大光院
本尊 不動明王
宗派 本山修験
本山 玉瀧坊【小田原市】




 下溝八幡宮の別当であった大光寺の本尊は、鎌倉扇ヶ谷に在する名工、後藤佐近・藤原義貴の作によるもので、大光寺が廃寺となったのちも境内の祠に保管されています。



〔 参考文献 〕
  • 相模原市教育委員会 編 (1984) 『地名調査報告書』
  • 相武史料刊行会 編 (1929) 『新編 相模風土記:淘綾郡 大住郡 愛甲郡 高座郡 津久井郡』
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